ウトナイ湖ってどんな所?
苫小牧市中央部から東へおよそ10キロ・車で約25分、周囲9kmの底の浅い淡水湖(海跡湖)だよ。
水辺にはヨシ、スゲ、マコモ、フトイなどの水生植物が、湖岸にはコナラ、ミズナラ、カシワ、ハンノキなど落葉樹が生えているよ。渡り鳥が旅の途中に羽を休める場所でハクチョウ類、ガン・カモ類が数万羽飛んでくるんだよ。今まで270種類の鳥が確認されたんだって。
語源はアイヌ語で「ウツ・ナイ・ト」あばら骨・川・の沼の意味。ウツナイがなまってウトナイと呼ばれるようになったんだ。ウトナイ湖の水源となる美々川には左右から何本もの細い流れがあばら骨の様に注いでいるよ。北側から勇払川・美々川・オタルマップ川の3本の川が流れこんで、南側から勇払川が流れ出ているんだ。
どんな風にできたの?
海跡湖とは海流や河川の流れによって砂がたまり、海の一部を閉じこめてできた湖のこと。およそ6000年前までは今よりも地球の気温が高く、海面が上昇していて早来から千歳の美々あたりは海だったんだ。その後およそ3000年前、長い年月をかけ海流や川から運ばれた砂がたくさん溜まったことと、気温が低くなって海水面が下がったことで苫小牧の海岸線が現在の位置になったんだ。勇払原野一帯は広い砂浜になり、やがて草が生えて草原となり、そこに美々川からそそぐ水が溜まりウトナイ湖となったんだ。そして今も少しずつ形を変えているんだよ。
国土地理院地形図より引用